転倒からの骨折は認知症など全体的レベル低下につながる!?

入居後の生活編

油断して転倒・骨折すると人生が変わる

 高齢者に限らず私達、誰でも転倒して骨折したら数か月は生活レベルが下がります。打撲しただけでも数日大変なことになりますよね。さて高齢者であればどのような不都合や影響を受けるでしょうか。

骨折からの認知症、レベル低下

 高齢になると筋力だけでなく全体的に身体能力も低下し転倒しやすく、骨折もしやすいです。

 少数ですが、一気に認知症が進んで病院から帰って来られる方がおられます。極端な言い方をすれば骨折したことで負担やストレスもあるでしょうし、環境の変化や転倒してしまった後悔の念など、負の感情が巻き起こると一気に認知症が加速します。

 そして認知症ではなくても行動範囲が狭くなり身体的レベルが全体的に落ちてしまい、気持ちや、やる気も落ちる場合があります。

 大半の方が前向きな気持ちでリハビリに取り組み、前のレベルとあまり変わらない状態で帰って来られます。ただ中には認知症になったりメンタルが落ちて人生が一変される方もおられますので注意が必要です。

 受け入れる施設側としては全ての方になるべく前向きになって頂けるようサポートすることと、ご家族と密に連携を取ってご本人の様子を報告したり相談しながら進めていきたいと感じています。

転倒に対する施設の在り方

 転倒の可能性のある方に対して施設側はある程度、予想します。ただ、何もかも行動を制限したり、どんな時もスタッフが関われるわけではありません。センサーなど工夫をしても限界があります。

 そしてある程度心身共にしっかりされている方であれば、なるべく自由になるべく気軽に移動はしてもらいたいものです。ただそうなると万が一の時は必ずやってきます。普段ふらつきのないような方でもやはり、ふとした時に転倒されるわけです。

転倒の回数を減らすことは出来るかもしれませんが、様々な理由がありゼロにするのは現状なかなか難しいでしょう。その為にも日頃どれだけ身体を動かせているか、どれだけ行動パターンに沿って福祉用具などが活かされているか重要なところです。また専門家からの意見をご本人がどんな風に受け入れて下さっているか、これも大きなポイントになるでしょう。

↓私のオススメです!
 杖を拾うのにフラついて転倒される方がおられます。
 ご本人がよく座る場所に設置すると良いかもしれません。

転倒後のスピード対応

 転倒後はすぐに看護師や医師の判断のもと病院へ行きます。緊急入院となり、もしかしたら手術になるかもしれません。
 術後は少しでも早期のリハビリが望ましいです。症状やご本人のやる気にもよりますが、出来ればなるべく頻度の高いリハビリが良いでしょう。
それに伴い精神的回復など、様々な専門職との関わりとタイミングがそろうことでご本人の状態はプラスに変わっていきます。

そして最後は再度転倒しないようにすることです。施設に帰って来ると前と同じ感覚で動き回れると張り切ってしまう方もおられます。その時も要注意です。まずはリハビリだけではなく、福祉用具や自助具の活用、センサーなどを設置する検討が必要です。センサーがなると移動時にスタッフが付き添えます。迷惑をかけるからと遠慮する必要はありません。再度転倒することの方が大きなリスクになるからです。

とにかく、次は同じようなストーリーで転倒しないよう、細心の注意を払うことが大切です。

☆まとめ☆

①高齢になると筋力だけでなく全体的に身体能力も低下し転倒しやすく、骨折もしやすいです。一気に認知症が進んだり、身体的レベルが全体的に落ちて気持ちや、やる気も落ちます。

②センサーなど工夫をしても限界はあります。万が一の時は必ずやってきます。普段ふらつきのないような方でもやはり、ふとした時に転倒されるわけです。

③緊急入院、少しでも早い手術、さらに頻度の高いリハビリ、プラス精神的な回復など、様々な専門職の関わりとタイミングがそろうことが大切です。

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