高齢者施設の格差はこれからも広がる

老人ホームってどんなトコ

介護問題、目を背けてはいけません

 同じ種類の高齢者施設でも事業所が違えば中身は全然違います。
地域だけでなく、公的なのか民間なのかによっても大きく変わります。
これからは事業所ごとの経済力の差、いわゆる施設格差が広がるように感じます。

将来の高齢者施設

 福祉用具の展示会に行って来ました。
液体のトロミやコンパクトになる折り畳み式のポータブルトイレ、見たことのない軽量の電動車いすなど、知らないことが多くとても楽しかったです。
自分の中で「これがベストだ」と思ってケアをしていても、決まった施設の中で毎日働いていると視野が広がりません。刺激を受ける機会は大切ですね。

 ただ、そこで感じることがありました。
高機能で使いやすいパソコンソフトや健康測定機器、AIロボットや整った浴室環境などは最初の設定に時間もかかるし経費もかかります。
もしそこまで余力のない施設は整えることが出来
るのでしょうか。
恐らく「人」の方が手っ取り早くて給料も安価なので、お金のない施設は結局画期的なアイテムを使うより人に働いてもらった方が結果経費が安くて済むのではないか、と考えたのです。
そうなると会社に体力のある施設、いわゆる人気があって予算に余裕のある施設でないと高価な福祉用具や高価な環境整備などは調整出来ないのではないでしょうか。

恐らく施設格差がこれからもどんどん広がると思います。

 同じ老人ホームといっても全く個性は異なり、高齢者施設のオススメ〇選に入るような人気のある施設とそうでない施設ではスタッフの質も変わってくるのかもしれません。
語弊を恐れずに表現すると、例えば介護福祉士のような資格を保有していなかったり、年配であるなど、履歴書の中で強みのないスタッフはやはり転職に躊躇する傾向があるように感じます。
そういったスタッフが流れ着くあまり人気のない施設はなかなかの施設環境であることは残念ながら容易に想像がつきます。とにかく人手が足りない、ひっ迫している施設はスタッフへの厳選も必然的に緩くなります。
さらに言うなればご入所される側も入所判定の基準は緩くなり、他の施設と比べて病状の範囲が幅広い施設となるかもしれません。

言葉にすると暗いマイナスなイメージが強くなりますが、これが日本の将来の現状です。耳を塞ぎ、目を背けるわけにはいきません。日本で生きていく以上、在宅での介護が難しい方は参考の1つとして色々な施設を選別して頂くことをオススメします。

転所しても構いません

 たくさん情報収集して見学や体験も踏まえた上で、ご本人もご家族も納得して入所された方。
入所当初に思い描いていた施設は数年経った今も変わっていませんか?

 何年も経つと施設スタッフのメンバーは定期的に入れ代わり、名前を覚えた頃には退職していた、なんてことも珍しくありません。
特に介護業界は介護士は働きやすい場所へと日々流動的に変化することが多いからです。
 そしてご入所者の雰囲気も変わります。施設は集団生活です。時には認知症など病状の重篤な方が多い時期もあるでしょう
もちろん施設側として様々な配慮も行っていると思いますが、生活の中で支障をきたすこともゼロではないでしょう。
 さらに年月が経つと施設の考え方や方針も変化することがあるかもしれません。ルールの変更やお支払いの値段など、入所当初とは異なることがないとは限りません。

入所生活に不満や不安を感じ転所を考えた場合、施設側に失礼になることはありません。
そして新天地への移動はご本人だけでなくご家族も慣れないストレスは少なからずあるでしょう。
ただ、同じ施設であっても数年経てば中身が変化するということもある、と頭の隅に置いて頂いた方が良いかもしれません。

☆まとめ☆

①高機能で使いやすいパソコンソフトや健康測定機器、AIロボットや整った浴室環境などは最初の設定に時間もかかるし経費もかかります。そしてそこまで余力のない施設は整えることが出来ません。
恐らく人件費の方が手っ取り早くて給料も安価なので、お金のない施設は結局画期的なアイテムを使うより人に働いてもらった方が経費が安くて済むのでしょう。

②介護業界は独特で、介護士は働きやすい場所へと日々流動的に変化することが多いです。施設の考え方や方針も変化することがあるかもしれません。入所生活に不満や不安を感じ転所を考えた場合、施設側に失礼になることはありません。同じ施設であっても数年経てば変化するということもある、と頭の隅に置いて頂いた方が良いでしょう。

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