【日光浴】お年寄りと一緒にひなたぼっこ

入居後の生活編

窓から差し込む太陽の光が心地良い

 風を感じるだけでも気持ちが良いですね。
季節や感染対策など理由は様々ですが、施設に入居されると気軽に外出が出来ません。
暖かい日だけでも外の空気を吸いたいものです。

 お年寄りも同じです。施設の中で暖かい日差しを求めます。
私は現在老人ホームで働いていますが、そんな姿を見た時はなるべく「ほんの少し」だけでも一緒にひなたぼっこをします。
他愛もない会話をするだけですが、とても『ほっこり』します。


 今回は働きながら素敵なご入居者とのエピソードを投稿してみます。

ひなたぼっこ

 いくつになっても暖かい日差しは気持ちの良いものです。ご入居者が日光浴をされている姿は癒されます。

 〇車椅子に乗りながら足でいざって窓際のそばで居眠りされている100歳の男性がいます。後ろ姿を見るだけで画像に残したくなります。

 〇認知症で施設内をカッポされる女性がいます。山登りが大好きな方でした。疲れると食堂のカーテンを開き、近くの椅子をわざわざ窓ギリギリまで置いて背中を向けて日光を浴びています。腕も足も組んでいる姿はなんだか勇敢に見えます。周りを見渡しながら次はドコを歩こうか思案されるわけです。

 〇施設で仲良くなった認知症の女性2人も「あっちのあったかいトコでお話ししましょうよ」と言って廊下の日の当たる場所でおしゃべりをします。話す内容はひたすら「家に帰る手段」を色々と考えながら談笑されています。

 〇ずっと寝ていたい方も「ベランダへ行きませんか」とお声掛けをすると普段なら反応すらしてくれないのにムクっと起き上がってくれます。

 施設の中にいると寒暖差が分かりません。季節を感じる機会もとても少ないです。
気候の良い時になるべくお散歩でもして、気分転換したいものです。

隙間時間に癒しのコミュニケーション

 勤務中はどうしても与えられた業務をこなすことで精一杯になってしまいます。せっかくご入居者と話せるタイミングがあっても最低限の会話をして部屋を出なくてはなりません。ただ、少しでも時間がある時はなるべくお声かけするよう意識しています。

 100歳を過ぎた女性が毎日トランプ遊びをされていました。ある日何をしているのか聞くと「毎日占いをしているのよ」とのことでした。ちなみに占いの後はクロスワードをされていました。
 1人時間を満喫される方は良いですが、そうでない方のケアを今後も気を付けたいと思います。

 高齢になると話すペースがスローになります。また耳が聞こえにくいので大きな声で話しかける必要があります。ただ、毎日毎日同じ時間を過ごすうちにご本人の性格やタイプが分かってきます。

少しでもコミュニケーションをとって、ご入居者は話したいことを話して、スタッフは解決できることは対応して、お互いが少しでもストレスを貯めないような関係性を築いていきたいと思います。

with 認知症

 認知症と言っても様々なご性格の方がおられます。忘れられない方や、こんな風に年老いていきたいな、と感じる方もたくさんおられます。

 〇お部屋に訪問する度、違う帽子をかぶってらっしゃるご入居者がおられました。
恐らく「出かけよう」と思って帽子をかぶるのに、スタッフが「おトイレ行きましょう」とか「お昼ご飯ですよ」と誘うので、かぶっては脱ぎ、1人になると「そうだ、出かけよう」と思い出しては帽子をかぶります。
そしてかぶるからにはどの帽子にしようか悩んでしまうので、スタッフが訪室する度違う帽子をかぶってらっしゃるという、とてもかわいらしい方がおられました。

 〇入浴中にお風呂が理解できずに大きな声を出すご入居者、もちろん丁寧に失礼のないように入浴して頂きます。入浴終了後、大声を出すご本人も私も共にクタクタです。その後足の爪を切っていると「怖いのよ、ごめんね」とつぶやきながら、私の頭をなでて下さりました。

 〇小さな鈴に紐をとおして首に下げている方がおられました。理由を聞くと「クマよけのために下げてるの」と、にこやかに話して下さりました。とてもかわいらしい小さな鈴です。きっとクマも和んでしまうのかもしれません。

 認知症はマイナスなイメージが強いかもしれませんが、うまく楽しく余生を過ごされている方もおられます。人生の後半に出会うことが出来て本当に私はラッキーだったなと思う瞬間です。

☆まとめ☆

①いくつになっても暖かい日差しは気持ちの良いものです。ご入居者が日光浴をされている姿は癒されます。施設の中にいると寒暖差が分かりません。季節を感じる機会もとても少ないです。気候の良い時になるべくお散歩でもして、気分転換したいものです。

②少しでもコミュニケーションをとって、ご入居者は話したいことを話して、スタッフは解決できることは対応して、お互いが少しでもストレスを貯めないような関係性を築いていきたいと思います。

③認知症はマイナスなイメージが強いかもしれませんが、うまく楽しく余生を過ごされている方もおられます。人生の後半に出会うことが出来て本当に私はラッキーだったなと思う瞬間です。

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