どんな時に手伝ってもらいたいのでしょう
衣食住が整っているとして、金銭的にも最低限の不安はないとして、後はどんな時にどんな人にどんな風に関わってもらいたいのか。
例えば移動や排泄、そして入浴などが代表的なケアになるでしょう。
正直、誰に介護されたいですか?

自分が要介護状態になった時のことを、目を閉じて胸に手を当てて考えてみて下さい。
どなたに介護されたいですか? 抱えて立たせてもらう、ズボンをおろしてもらう、頭を洗ってもらう、何でも良いです。想像してみて下さい。
配偶者や我が子達、親戚や知人に移動や排泄、入浴をお願いするわけです。
1回や2回ではありません。
私は考えただけでストレスになります。
もちろん、改めて健康に気を付けることも当然ですが、誰にお世話になるのか身の回りを見渡してみることは良い機会かもしれません。
施設生活をオススメするわけではありませんが、ナースコールを押せば誰か来てくれます。入所しなければ出会うことのなかった赤の他人が、抱えたりズボンを下ろしたり洗髪をしてくれます。最初は抵抗があると思いますが少しずつ慣れてきます。慣れたらそんなにたいしたことではありません。
自宅であれば家族や周りの人に遠慮したり気を使うことになります。そして施設であれば家のような自由さは減ってしまうかもしれません。
何を優先したくて何にガマン出来るのか、結局は誰にお世話になりたいのか、色々と考える良い機会になれたらと思います。
ご入所者との関わり方

同じお世話でもご本人の性格や病気の内容によってそれぞれ関わり方が変わります。
そして、ご自身も思い通りにならないことで余裕はなくなり、イライラしたり怒りっぽくなります。
特徴的で印象に残るタイプを3選。
①いつも気にして欲しい
いたわって欲しい、ねぎらって欲しい、うやまって欲しい方がおられます。
もちろん常に頑張っているつもりなので、さらに何かに取り組む気持ちはかなり低いです。
色々プランを変えてケアの方法を前向きに検討しますが、変化を嫌うのでなかなか改善されません。
とにかく褒め言葉と定期的なコミュニケーション、寂しくならないよう心掛けます。
②最低限だけお世話して欲しい
自分が困っていることだけを手伝って欲しい方もおられます。
必要以上のお世話を好みません。かといって思い通りの介護でなければ注意が入ります。
自立されていて、孤独を楽しまれている傾向があります。
③介護してもらっていると思っていない
こちらの意見を全く聞き入れてくれません。ご自身の思うように生きています。
周りのことなど気にしません。丁寧な言葉遣いにごまかされてはいけません。
相談しても結局は何も変わりません。
上記を含めて、介護職として1人1人違った対応の仕方を考えていきたいと考えています。
どんな風に関わればご入所者にとって快適な生活を送ることが出来るのか、どのようなケアをすれば意味のあるケアになるのかこれからも日々邁進していきたいと思います。
☆まとめ☆
①どなたに介護されたいですか? 抱えて立たせてもらう、ズボンをおろしてもらう、頭を洗ってもらう、何でも良いです。想像してみて下さい。
②同じお世話でもご本人の性格や病気の内容によってそれぞれ関わり方が変わります。そして、ご自身も思い通りにならないことで余裕はなくなり、イライラしたり怒りっぽくなります。