健康寿命を過ぎたら、もう頑張らなくて良い!

入居後の生活編

健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳

ご長寿が勝者とは思いません。
逆に健康でない人は不幸とも思いません。
ただ、ストレスを貯めずに自由に生きやすいのは少しでも「健康」であることではないでしょうか。

平均寿命より健康寿命

 老人ホームは高齢者施設ですから他界される方はとても多いです。
他界されるとつい、出会った頃のことを思い出します。
入所された時から少しずつレベルが低下される方、最近まではとてもお元気だったのに体調不良になり一気に旅立った方もおられます。
ただ入所当初から介護頻度が高く、ひたすら「不自由さ」と向き合いながら何年も一生懸命生きていた方は思い出すとなんとも複雑な気持ちになります。
それは老人ホームに入所していた間、ずっと辛い日々を頑張って生き抜いていた記憶です。もちろん仕方のないことです。老人ホームは終末を迎える場所ですからそういった方もおられるでしょう。

 私が生意気に言うことではありませんが、もう頑張らなくて良いと思うんです。
生活をするうえで出来なくなることがどんどん増えて、スタッフに迷惑をかけることも分かっているから頑張って努力して、そして気を使って下さります。無理をするから更にうまくいかず、ストレスがたまりイライラする。スタッフにキツくあたってしまうこともあり、数時間後、また調子が良くなると頑張って気を使ってしまうという、何とも言えない「波」に立ち向かう姿がとてつもなく切ないです。
人それぞれ生き方があり、それに寄り添うことが介護職としての責務です。
ただ、私としてはどうかもっと力を抜いて下さい、と伝えたい。ストレスをためる程頑張らなくて良いと思うんです。

 健康寿命という数字で表現してしまうと失礼になるかもしれません。
ただ、全力で人生を頑張って生きている方、ある程度ご自身の頑張る時期を過ぎたと感じた頃からは、ゆっくりとまったりと力を抜いて優雅に人生を満喫してみるという考え方はいかがでしょうか。

空気を読まなくても良い

「ある意味、長生きすると認知症になってよく分からないまま、お気楽に生きている方が幸せなのかもね」
と同僚が言いました。なるほど確かに。

 ご本人はそんなこと望んでいないでしょうし、ご家族からしたら、それはとても受け入れがたい事実かもしれません。
ただスタッフ目線で考えるなら確かにしっかりされたままの要介護はある程度割り切れる方でないと精神的負担が大きいと感じます。
空気なんて読まずに、感情の赴くままに自然に生きる方が気楽に長生き出来るのかもしれません。

☆まとめ☆

①ご長寿が勝者とは思いません。逆に健康でない人は不幸とも思いません。ただ、ストレスを貯めずに自由に生きやすいのは少しでも「健康」であることではないでしょうか。

②「ある意味、長生きすると認知症になってよく分からないまま、お気楽に生きている方が幸せなのかもね」と同僚が言いました。

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