【介護保険で生活リハビリ】介護老人保健施設のメリットデメリット

高齢者施設の種類

介護老人保健施設とは「老健」とよく言います

 介護老人保健施設といえば「リハビリ」というイメージが強いでしょう。さて具体的にどのような施設でしょう。メリットデメリットに関してはあくまでも私の所見です。数年支援相談員として働いてきた中で感じた、介護老人保健施設の良し悪しを簡単にざっくりとまとめてみました。

メリットデメリット

先にデメリットをお伝えさせて頂きます。

【デメリット】
①ずっと入所出来るわけではない
②病院併設であるが、あくまでも介護保険施設
③大抵が総室

在宅復帰に向けて支援する施設であるため、終末まで入所出来るわけではありません。そのため、在宅へ復帰出来るレベルまで回復出来ないようであれば、いずれ次の施設を検討する必要があります。その時期はとても判断が難しいため施設のケアマネージャーや生活相談員と一緒に考えて決めていきましょう。

②(併設型の場合)病院と併設しているせいか、ご本人やご家族の医療面に対する期待値が高く、入所されてからガッカリされる方がおられます。ただ、あくまでも介護保険施設であるため、医療面での関りには確実に限界があります。入所される前に施設が出来ること出来ないことを改めて確認しておいた方が良いでしょう。

③お部屋に関しては大抵は総室(4人部屋)です。個室代を頂いてサービス提供するお部屋も少なからず施設ごとに何床かあるかと思いますが、限られています。

そして次がメリットです。

【メリット】
①全員リハビリを行うことができる
②入れ代わり立ち代わり入所者のメンバーは変わる
③24時間看護師が働いている

1番大きなメリットと言えるのではないでしょうか。ほぼ毎日集団訓練があり、必要であれば個別リハビリも行ってくれます。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などが人それぞれ変化に応じて検討してくれるため、介護職のケアの方法もその都度変更の指示が出ますし、福祉用具を活用してより良い対応に変更することもあります。

②ずっと入所出来る施設ではないため、気の合わない入所者だけでなくスタッフともずっと一緒に時間を過ごすわけではありません。ある程度時期が来ると相手が退所するか自分が退所することになるからです。

③常勤医師がいることと、最近の老健は看護師が24時間体制で働いている所が多いです。対応可能な医療処置が必要な方や、急変の対応などとても心強いです。

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サービス担当者会議

 介護老人保健施設は介護保険法のもと介護サービスを行う施設で入所基準は要介護度が1~5の認定を受けた方、病状が安定している方です。

 介護支援専門員(ケアマネージャー)は1人1人それぞれ違ったケアプラン(介護サービス計画書)を立てます。これは介護老人保健施設だけに限ったことではありません。

 それによって定期的に各専門職が集まってそれぞれの意見が反映されるプランを立てることが出来るようになりました。ご本人、ご家族、看護師や理学療法士、栄養士や福祉用具専門員、支援相談員なども加わってプランを立てるわけです。

 一斉に集まることでそれぞれ知らなかったことが共有出来ますし、それぞれの想いをすり合わせることも出来ます。ご本人にとって最善の方法はどのようにしたら良いのか、少しでも前向きなプランを立てる会議です。

ずっと入所出来るわけではない

 介護老人保健施設の大きなポイントはずっと入所出来るわけではありません。表向き入所期間は3~6か月と言われています。病院から退院する時に病状は安定したけれどこのまま自宅に帰るのは少し不安、というご本人やご家族のための施設です。人それぞれ入所期間は違いますがリハビリを行いながら在宅に帰ることを目標としています。

 ただ、高齢ですし必ずしも全員が全員、心身機能が元通りになって在宅へ帰るというわけではありません。多くの方が現状維持もしくはレベル低下してしまうことも正直なところです。

 従って大抵は年単位で入所される方も多いですし、在宅が難しい方はある程度時期がきたら他の介護老人保健施設や介護老人福祉施設、療養型の病院、有料老人ホームに申し込みをして頂いて、いずれ転所される方が多いです。

まとめ

①デメリットとしてはずっと入所出来るわけではありません。ただ、生活をしている上で集団リハビリや個別リハビリを行ってくれます。

②サービス担当者会議を定期的に行って、それぞれその人に合ったサービスのプランを立ててくれます。

③ずっと入所できる施設ではないので、在宅復帰の難しい方は他の介護老人保健施設や療養型の病院、有料老人ホームなど今後の方向性を検討しなくてはなりません。

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